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2014-11-05 04:52
ここのサイトの大きな主題は脱経済成長です。
経済成長志向の愚かさについてはここのサイトでしつこく論じてきましたが、会計基準や法律の側面から論じた事は殆どありませんでした。私の着想になかったからです。その側面・・・法律、会計基準の面からの脱成長論を、ここの常連の HN guyver1092氏に論じて戴く第2回目です。


+  +++    +++++      +++++    +++  +

現代社会は貨幣経済社会です。貨幣を中心に動く社会ですから、貨幣に対する仕組みを変えれば社会を変えることが出来ると考えます。では、文明崩壊を起こさない社会を構築するためには、どのようなシステムが必要でしょうか?
第一に、有限の地球上での無限成長は不可能ですから、人間社会を定常状態にとどめるための会計基準等を作り、これに従った社会システムを作る必要があると考えます。
第二に、72億人以上にも増えてしまった人口を無理やり処分せずにソフトランディングさせるためには、社会の維持のための資源の消費は最小限になるような社会システムが必要と考えます。社会システムは、維持するコスト(エネルギー収支的な言い方をすればエントロピー)が少ない=エントロピーが低いシステムのほうが優れていると考えられます。またエントロピー発生の低い社会にしなければ、分配する資源不足による社会不安を原因とした人口の制御不能の縮小を招き、文明崩壊に至る可能性が大きくなると考えます。
第三に、現代社会の税法等では、人間社会の入れ物である自然環境の状態を表す方法が何も無いので、企業等には文明崩壊の危機が理解できず、『社会のエリート層が大災害の警告に対して「業務は平常通り(business as usual)」的なアプローチを、手遅れになるまで強く勧め続けたとしている。』との行動をとらせない仕組みを組み込む必要があると考えます。

まず、人間社会を、定常状態にとどめるための税制を考えてみます。歴史を紐解いてみると、未開社会で、過剰となった富を使いつくす祭りがあることに気がつきます。この祭りをポトラッチといいますが、ポトラッチは余分な資源の蕩尽という部分があり、贅沢は悪だとの考えからすると異常なことになりますが、「資本主義の終焉と歴史の危機」にも紹介されているとおり、贅沢の反対の禁欲は、実は強欲なのです。禁欲し、余らせ、蓄積した資本を投資に回して拡大再生産をするのが資本主義ですので、余剰は使い切るのが正しいと考えます。
未開社会の贈与経済と過剰化‐過少化のサイクル


よく、累進課税は儲けたことに対する罰金のようだという主張がありますが、定常社会を実現しようとするのなら、自己再生産の分を残した余剰は、罰金のようにすべて税金として徴収してしまう方法が考えられます。このような税制にすると、金利はゼロにならざるを得ないと考えられます(資本主義の終焉と歴史の危機による)。ただ、このような税制を取った場合に、資源の消費最小の社会になるか疑問が残ります。理由は、資源の消費を最小にしようが無駄遣いしようが、利益は罰金のように徴収されてしまい、資源消費最小社会を実現しようとの動機は生まれず、結果として、実行されない可能性が高いと考えます。ただし、この場合、税金に取られるぐらいならと考え、労働者、取引先の下請け等に利益を分配するのならば、結果的には資源の公平な分配になり、文明崩壊は少なくとも遠くなるのではと考えます。
現代文明は崩壊の道を辿っている NASA出資の研究結果

企業等の法人はこれで成長を止めることは可能と考えますが、個人事業主等はどのように考えればよいでしょうか。仕事を引退した後の生活のことなど考えると、蓄財を認めないのは飢え死にせよというのと同じになると考えられます。また、会社と違って、子供の養育等、人類自身の再生産のための費用のように数十年に渡って必要なものは、どのように考えるべきでしょうか。これについては、個人事業主も企業と考え、「総売り上げ-費用」で「利益」を求め、利益はすべて税金として徴収するとし、費用の中に、自己に対する給料と、企業としての自己再生産の分の費用を含めるようにすればよいと考えます。
さて、個人事業主も会計上は企業と考えれば、拡大再生産しない仕組みに取り込めると考えますが、個人事業主の労働者としての部分及び労働者等、己の労働力しか売るものがないものはどのような税制にすべきでしょうか。自己再生産といっても、贅沢と、そうでないとの境界をどう考えるか、子供の養育等、貧困層ほど、子供の学習能力が低いことを考えれば、社会の再生産という点で、余剰分をいくらからと一律に決めて徴収するのは、あべこべの結果になる可能性が考えられます。 【子供の貧困


私の結論は、労働者としての部分の金銭に関しては累進課税とし、蓄財は認めますが、相続は認めず、全て税金として徴収するのが良いと考えます。生産設備、及び、会社等への出資金等は除きます。理由は生産設備等の相続を認めないとすると、事業の継続が不可能になり、永久に縮小再生産になってしまうからです(地球の再生産能力までは縮小させる必要はあるでしょうが)。ちなみに労働者部分の金銭の相続を認めないというのは、ポトラッチの考えを基にしています。ポトラッチは年一回が基本でしょうが、これを人間の再生産のサイクルである相続時にリセットするとの考えです。

二番目のエントロピー発生の少ない社会にする制度は、原材料の損失、売れ残り等を費用として売上から控除できなくすれば実現できると考えたのですが、利益は認めない社会が前提ですので、これは意味がありません。ただ、石油資源は永久にあるわけではないので、石油の枯渇に伴い、資源を安く大量に入手できる社会はいつまでも続くはずがないと考えられ、枯渇が始まれば、自然と低エントロピー発生社会になるのを待つしかないのではと考えています。
人間社会の入れ物である自然環境の状態を、財務諸表(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュフロー計算書等)に計上する方法は私には思いつきませんでした。財務諸表の何らかに人類の存続基盤の状態を計上することが出来れば、『社会のエリート層が大災害の警告に対して「業務は平常通り(business as usual)」的なアプローチを、手遅れになるまで強く勧め続けたとしている。』のような愚かなことはしないでしょう。しかし、貨幣というものは、元々取引の相手方の信用を考慮しなくてもよいようにできていますので、豊かな自然環境が人間社会の存在基盤といえども、その安定性(信用)を表すことは不可能ではないかと考えます。次善の方法として、個別に自然環境の安定性を評価し、経済活動を制限する加算税を増減させるしかないのではないかと考えます。
これまで考えてきたことの前提は、リディア王国を発祥とし、古代ギリシャで国際的に通用するようになった不滅(と考えられ、扱われる)の貨幣を前提として考えています。地上の全ての物質は、エントロピーの法則に従い拡散、滅失します。しかし、エントロピーの法則に反し、価値の変わらないものであると人々に誤認させる貨幣を利用する限り、貨幣を持つほうが有利です。結果として、貨幣に対して強い需要が生まれ、金利というプレミアが当然と考えられるでしょう。
さて、不滅(と考えられ、扱われる)の貨幣を前提として、このような制度にした場合、当たり前に考えられるのが所得隠し等の不正です。不正を暴くためには強力な監視システムが必要となりますが、このようなシステムを維持することは社会維持の費用が高い=エントロピーが高いと言え、あまり良いこととは考えられません。また、このような社会は国民を監視し、強力に統制する息苦しい社会で、指導者の独裁になりやすく、独裁者の意思を変えさせることに成功すれば、成長社会に簡単に戻る可能性の高い社会と考えられます。また非常に変化しにくく、何らかの変化に対応するのが非常に難しくなるのではないかとも考えます。現実問題として不滅の貨幣を前提とする限り、文明崩壊しない社会システムは実現不可能ではないかと考えます。


参考文献:
「エンデの遺言」河邑厚徳+グループ現代著 NHK出版 
「エンデの警鐘」坂本龍一+河邑厚徳著 NHK出版
「シルビオゲゼル入門」廣田博之 アルテ
「ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか」 NHK取材班 NHK出版
「資本主義の終焉と歴史の危機」水野和夫 集英社新書

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【2014/11/05 04:52】 | Sustainability トラックバック(0) |

貨幣システムを変えれば社会も変わる!?
雑草Z
>貨幣を中心に動く社会ですから、貨幣に対する仕組みを変えれば社会を変えることが出来ると考えます。

なるほど、余り例を見かけないけれど、画期的なシステム変更ですね。以前からguyver1092さんは、腐るお金のようなゲゼルの主張を紹介していましたが、その時は良くわかりませんでしたが、最近、「エンデの遺言」等を読んで、ゲセルの主張の偉大さを認識する事が出来るようになりました。

ゲゼル主義
guyver1092
 自由土地については、現代の社会状況から考えて、おかしいと感じますが、貨幣に対する洞察は素晴らしいですね。
 私は「エンデの遺言」を読んで、人の世の矛盾の根本がわかった気がしました。

Re:ゲゼル主義
雑草Z
>自由土地については、現代の社会状況から考えて、おかしいと感じますが、

「自由土地」の事にゲゼルが言及している事は初耳です。ちょっと教えて下さいますか?・・・そしてどこがおかしいと感じるかも教えて下さい。

>私は「エンデの遺言」を読んで、人の世の矛盾の根本がわかった気がしました。

同感です。私も現在の貨幣制度の酷さを痛感しました。
マルグリット・ケネディの「現代社会の病的なまでの経済成長への強制力の原因を知ったとき、私は、怒りに打ち震えました。」に感情移入します。(p87)
この事を私も記事にしたいと感じております。



自由土地
guyver1092
 シルビオゲゼル入門の第二章に紹介されていますが、「自然的経済秩序」で主張している改革の二本の柱の内、一本だそうです。
 自由土地は三種類あり、第一種自由土地とは、まだ誰も開墾していないが、簡単に開墾し、農地に出来る土地を言います。第二種は、平たく言うと不在地主が安く貸してくれる土地、第三種は、化学肥料等をふんだんに使うなど、さまざまな条件により実質上新たな土地が出来るのと同じ効果が生まれる場合を言います。
 自由土地があれば、工場と、農業が労働者を取り合い、賃金が上昇し、結局は資源の分配に繋がるという考えのようです。
 私がおかしいと感じるのは、第一種自由土地を開墾するという点です。自然環境の劣化になりますし、考えなしの環境破壊は、思わぬしっぺ返しが必ずあります。「滅亡へのカウントダウン上巻p119」あたりに森林破壊により、花粉媒介者が減り、不作になる例が紹介されています。また第三種自由土地も、現代の考えからすると、無理な増収は地力の使いつぶしでやってはいけないことです。

不滅の通貨と見せかける社会。
でなしNo.146
>現実問題として不滅の貨幣を前提とする限り、文明崩壊しない社会システムは実現不可能ではないかと考えます。

この点については、私もそう思っていて、以前も記事になっていたと思うのですが、世界経済は成長率が2%を切ると破綻するという興味深いお話があって、低成長では金融業界の手数料が支払えないという理由も納得でした。
(違っていたらすみません。)

その他でもこちらのブログで複利の愚かさを論じる記事があったりして、「不滅の通貨」どころか「預けると増える」ような社会では金融業界が肥大するのは当然の帰結だったのかもしれません。

だって、何の価値も与えない「預けて放っておく」という行為でお金が増えるのですから、どこからともなく湧いてくるようなお金が必要になり、手品のようにお金を増やすしかありません。

その手品のタネが金融関係のもろもろの制度(投資関連、銀行法など)であると考えております。

また、定常社会での会計基準は興味深いですね。
「環境負荷による課税(一定割合の懲罰的資産の没収)」的な項目は必要だと思いました。

Re:自由土地
雑草Z
実は、
>自由土地については、現代の社会状況から考えて、おかしいと感じますが、

と言う部分が引っかかって質問したのですが、

自由土地の概念は、予想外の内容でした。 そしてguyver1092 さんの御意見にに賛同できました。即ち

>私がおかしいと感じるのは、第一種自由土地を開墾するという点です。自然環境の劣化になりますし、考えなしの環境破壊は、思わぬしっぺ返しが必ずあります。

との事ならば、全くその通りですね。

>第三種自由土地も、現代の考えからすると、無理な増収は地力の使いつぶしでやってはいけないことです。

も全く同感です。ゲゼルには、環境負荷の視点からは考えなかったのでしょうか?

Re:不滅の通貨と見せかける社会
guyver1092
 以前、「欲望を強欲に変換するシステム」という文章で、「現在の人類の採用している経済システムは、貨幣について管理通貨制度、貨幣を使って行う経済活動については資本主義です。」と書きましたが、この制度の考えの根本には、不滅の貨幣があったのです(ちなみに、この当時は利息が増えるお金は当たり前と感じていました)。働きもしないのに増えるのは本来おかしなことですね。増えるお金の習慣を法律等の社会的枠組みとして整理してきたのが、会計基準だと考えています。
 定常社会の会計基準は、「資本主義の終焉と歴史の危機」を読んで考えなければと思いました。結局は、ポトラッチという過去の知恵を借りることになりました。いろいろ詰めなければならない点もあるでしょうが、基本は拡大再生産のための設備投資を禁止すれば経済成長は止まると考えます。ただ、本文にも書いたように、強欲な現代人が、このような制度を運用できる気はしません。

Re:Re:自由土地
guyver1092
 特に第一種土地を開墾するのは、森林破壊そのものですね。ゲゼルの時代は、まだ、人類の力が小さく、世界は無限と感じる時代でしたので、流石のゲゼルの知性も、そこまでは及ばなかったのではないでしょうか。

Re:Re:不滅の通貨と見せかける社会。
雑草Z
でなしNo.146 さんのおっしゃるところの

>何の価値も与えない「預けて放っておく」という行為でお金が増えるのですから、どこからともなく湧いてくるようなお金が必要になり、手品のようにお金を増やすしかありません。
>その手品のタネが金融関係のもろもろの制度(投資関連、銀行法など)であると考えております。

の部分こそ、guyver1092さんのおっしゃるところの会計基準ですね。まさしく、電子マネーを含めて広義で流通しているお金が増え続けるように会計システムが出来ているのですから、自ずと経済成長の方向へ誘導される訳です。即ち、現行の会計システムは破局へ突き進む推進力を持っているわけですね。恐ろしいシステムです。

>基本は拡大再生産のための設備投資を禁止すれば経済成長は止まると考えます。

なるほど、そうですが確かに制度確立には困難が伴いそうですね。難題です。やはり正当な恐怖心が必要だと考えます。

国際会計基準について
でなしNo.146
そういえば、会計基準についてなのですが、たしか日本は未だに完全には国際会計基準を批准していなかったような記憶があります。

会計基準について、グローバル化している企業は資金調達面から自主的に国際会計基準を採用しているところもあるようで、定常社会にするにはこの国際会計基準を全世界に適用するようにしつつ、制度の抜本的な改革が必要となると思います。

そこでの大きな壁は各国が足並みをそろえることになると思います。

声を上げて集まったは良いけど、結局骨抜きのモノができあがることが多いようですし、結局そこも利権(意味不明なお金の発生)の温床になってしまうような事態は避けたいものです。

Re:Re:Re:不滅の通貨と見せかける社会。
guyver1092
>何の価値も与えない「預けて放っておく」という行為でお金が増えるのですから、

ゲゼルの考えでは、市場は商品を交換する道です。そしてお金は、通行料の支払いのみで持ち上げられる遮断棒だそうです。
 金融機関が、利息を約束して一般大衆(我々を含めて)から集める預金は、より高い利息を取って企業に貸し出され、企業はこの利息を払うため、商品に利息代を上乗せして我々に売りつけます。我々は、利息をもらえて得したと思っていますが、実は金融機関の儲けを上乗せしたより高い商品を買わなければいけなくなるというしっぺ返しを受けているのです。
 単純再生産しか行わなければ、経済成長はしないでしょうが、不滅と感じるお金である限り、利息を取るという考えのほうが自然です。本文にも書きましたが、不滅と感じる貨幣は、人類社会にとっての破滅の因子だと感じます。

Re:国際会計基準について
guyver1092
 おっしゃる様に、人類が成長の限界による破滅を回避するためには、全世界の国が成長しない会計基準を導入する必要があるでしょう。
 会計基準の前提に不滅と感じる貨幣を置いている場合は、成長しない会計基準を作れないと感じています。次回に、減価する貨幣を前提として、成長しない社会システムを考えてみました。次回もよろしくお願いします。

Re:Re:Re:Re:不滅の通貨と見せかける社会。
雑草Z
>不滅と感じる貨幣は、人類社会にとっての破滅の因子

この部分が本記事の主題でしょうね。
不滅の貨幣が経済成長の牽引であり、社会を破滅に導くって事は、殆ど知られていない事でしょうね。私も最近知りました。拡散の必要性を感じます。

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この記事へのコメント
貨幣システムを変えれば社会も変わる!?
>貨幣を中心に動く社会ですから、貨幣に対する仕組みを変えれば社会を変えることが出来ると考えます。

なるほど、余り例を見かけないけれど、画期的なシステム変更ですね。以前からguyver1092さんは、腐るお金のようなゲゼルの主張を紹介していましたが、その時は良くわかりませんでしたが、最近、「エンデの遺言」等を読んで、ゲセルの主張の偉大さを認識する事が出来るようになりました。
2014/11/05(Wed) 22:35 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
ゲゼル主義
 自由土地については、現代の社会状況から考えて、おかしいと感じますが、貨幣に対する洞察は素晴らしいですね。
 私は「エンデの遺言」を読んで、人の世の矛盾の根本がわかった気がしました。
2014/11/06(Thu) 21:36 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:ゲゼル主義
>自由土地については、現代の社会状況から考えて、おかしいと感じますが、

「自由土地」の事にゲゼルが言及している事は初耳です。ちょっと教えて下さいますか?・・・そしてどこがおかしいと感じるかも教えて下さい。

>私は「エンデの遺言」を読んで、人の世の矛盾の根本がわかった気がしました。

同感です。私も現在の貨幣制度の酷さを痛感しました。
マルグリット・ケネディの「現代社会の病的なまでの経済成長への強制力の原因を知ったとき、私は、怒りに打ち震えました。」に感情移入します。(p87)
この事を私も記事にしたいと感じております。

2014/11/07(Fri) 05:57 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
自由土地
 シルビオゲゼル入門の第二章に紹介されていますが、「自然的経済秩序」で主張している改革の二本の柱の内、一本だそうです。
 自由土地は三種類あり、第一種自由土地とは、まだ誰も開墾していないが、簡単に開墾し、農地に出来る土地を言います。第二種は、平たく言うと不在地主が安く貸してくれる土地、第三種は、化学肥料等をふんだんに使うなど、さまざまな条件により実質上新たな土地が出来るのと同じ効果が生まれる場合を言います。
 自由土地があれば、工場と、農業が労働者を取り合い、賃金が上昇し、結局は資源の分配に繋がるという考えのようです。
 私がおかしいと感じるのは、第一種自由土地を開墾するという点です。自然環境の劣化になりますし、考えなしの環境破壊は、思わぬしっぺ返しが必ずあります。「滅亡へのカウントダウン上巻p119」あたりに森林破壊により、花粉媒介者が減り、不作になる例が紹介されています。また第三種自由土地も、現代の考えからすると、無理な増収は地力の使いつぶしでやってはいけないことです。
2014/11/07(Fri) 21:20 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
不滅の通貨と見せかける社会。
>現実問題として不滅の貨幣を前提とする限り、文明崩壊しない社会システムは実現不可能ではないかと考えます。

この点については、私もそう思っていて、以前も記事になっていたと思うのですが、世界経済は成長率が2%を切ると破綻するという興味深いお話があって、低成長では金融業界の手数料が支払えないという理由も納得でした。
(違っていたらすみません。)

その他でもこちらのブログで複利の愚かさを論じる記事があったりして、「不滅の通貨」どころか「預けると増える」ような社会では金融業界が肥大するのは当然の帰結だったのかもしれません。

だって、何の価値も与えない「預けて放っておく」という行為でお金が増えるのですから、どこからともなく湧いてくるようなお金が必要になり、手品のようにお金を増やすしかありません。

その手品のタネが金融関係のもろもろの制度(投資関連、銀行法など)であると考えております。

また、定常社会での会計基準は興味深いですね。
「環境負荷による課税(一定割合の懲罰的資産の没収)」的な項目は必要だと思いました。
2014/11/08(Sat) 09:41 | URL  | でなしNo.146 #89zBIK8s[ 編集]
Re:自由土地
実は、
>自由土地については、現代の社会状況から考えて、おかしいと感じますが、

と言う部分が引っかかって質問したのですが、

自由土地の概念は、予想外の内容でした。 そしてguyver1092 さんの御意見にに賛同できました。即ち

>私がおかしいと感じるのは、第一種自由土地を開墾するという点です。自然環境の劣化になりますし、考えなしの環境破壊は、思わぬしっぺ返しが必ずあります。

との事ならば、全くその通りですね。

>第三種自由土地も、現代の考えからすると、無理な増収は地力の使いつぶしでやってはいけないことです。

も全く同感です。ゲゼルには、環境負荷の視点からは考えなかったのでしょうか?
2014/11/08(Sat) 21:22 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
Re:不滅の通貨と見せかける社会
 以前、「欲望を強欲に変換するシステム」という文章で、「現在の人類の採用している経済システムは、貨幣について管理通貨制度、貨幣を使って行う経済活動については資本主義です。」と書きましたが、この制度の考えの根本には、不滅の貨幣があったのです(ちなみに、この当時は利息が増えるお金は当たり前と感じていました)。働きもしないのに増えるのは本来おかしなことですね。増えるお金の習慣を法律等の社会的枠組みとして整理してきたのが、会計基準だと考えています。
 定常社会の会計基準は、「資本主義の終焉と歴史の危機」を読んで考えなければと思いました。結局は、ポトラッチという過去の知恵を借りることになりました。いろいろ詰めなければならない点もあるでしょうが、基本は拡大再生産のための設備投資を禁止すれば経済成長は止まると考えます。ただ、本文にも書いたように、強欲な現代人が、このような制度を運用できる気はしません。
2014/11/08(Sat) 23:05 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:Re:自由土地
 特に第一種土地を開墾するのは、森林破壊そのものですね。ゲゼルの時代は、まだ、人類の力が小さく、世界は無限と感じる時代でしたので、流石のゲゼルの知性も、そこまでは及ばなかったのではないでしょうか。
2014/11/08(Sat) 23:21 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:Re:不滅の通貨と見せかける社会。
でなしNo.146 さんのおっしゃるところの

>何の価値も与えない「預けて放っておく」という行為でお金が増えるのですから、どこからともなく湧いてくるようなお金が必要になり、手品のようにお金を増やすしかありません。
>その手品のタネが金融関係のもろもろの制度(投資関連、銀行法など)であると考えております。

の部分こそ、guyver1092さんのおっしゃるところの会計基準ですね。まさしく、電子マネーを含めて広義で流通しているお金が増え続けるように会計システムが出来ているのですから、自ずと経済成長の方向へ誘導される訳です。即ち、現行の会計システムは破局へ突き進む推進力を持っているわけですね。恐ろしいシステムです。

>基本は拡大再生産のための設備投資を禁止すれば経済成長は止まると考えます。

なるほど、そうですが確かに制度確立には困難が伴いそうですね。難題です。やはり正当な恐怖心が必要だと考えます。
2014/11/09(Sun) 21:27 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
国際会計基準について
そういえば、会計基準についてなのですが、たしか日本は未だに完全には国際会計基準を批准していなかったような記憶があります。

会計基準について、グローバル化している企業は資金調達面から自主的に国際会計基準を採用しているところもあるようで、定常社会にするにはこの国際会計基準を全世界に適用するようにしつつ、制度の抜本的な改革が必要となると思います。

そこでの大きな壁は各国が足並みをそろえることになると思います。

声を上げて集まったは良いけど、結局骨抜きのモノができあがることが多いようですし、結局そこも利権(意味不明なお金の発生)の温床になってしまうような事態は避けたいものです。
2014/11/09(Sun) 21:28 | URL  | でなしNo.146 #89zBIK8s[ 編集]
Re:Re:Re:不滅の通貨と見せかける社会。
>何の価値も与えない「預けて放っておく」という行為でお金が増えるのですから、

ゲゼルの考えでは、市場は商品を交換する道です。そしてお金は、通行料の支払いのみで持ち上げられる遮断棒だそうです。
 金融機関が、利息を約束して一般大衆(我々を含めて)から集める預金は、より高い利息を取って企業に貸し出され、企業はこの利息を払うため、商品に利息代を上乗せして我々に売りつけます。我々は、利息をもらえて得したと思っていますが、実は金融機関の儲けを上乗せしたより高い商品を買わなければいけなくなるというしっぺ返しを受けているのです。
 単純再生産しか行わなければ、経済成長はしないでしょうが、不滅と感じるお金である限り、利息を取るという考えのほうが自然です。本文にも書きましたが、不滅と感じる貨幣は、人類社会にとっての破滅の因子だと感じます。
2014/11/10(Mon) 22:45 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:国際会計基準について
 おっしゃる様に、人類が成長の限界による破滅を回避するためには、全世界の国が成長しない会計基準を導入する必要があるでしょう。
 会計基準の前提に不滅と感じる貨幣を置いている場合は、成長しない会計基準を作れないと感じています。次回に、減価する貨幣を前提として、成長しない社会システムを考えてみました。次回もよろしくお願いします。
2014/11/10(Mon) 22:52 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:Re:Re:Re:不滅の通貨と見せかける社会。
>不滅と感じる貨幣は、人類社会にとっての破滅の因子

この部分が本記事の主題でしょうね。
不滅の貨幣が経済成長の牽引であり、社会を破滅に導くって事は、殆ど知られていない事でしょうね。私も最近知りました。拡散の必要性を感じます。
2014/11/11(Tue) 22:19 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
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