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2014-05-23 00:01
『成長の限界』の続編 『限界を超えて』[Beyond The Limits 1992] には、
資源の消費量や汚染の排出量が持続可能な限界を超えて増大していることを示す兆候に対して、人類社会がとり得る対応は三つあるとあります。
(以下引用)
一つは、その兆候をごまかし、否定し、混乱させる方法である。たとえば、もっと高い煙突を建てる。有害な化学物質を、内密に非合法な方法で他人の領土に捨てる。雇用の確保や債務の返還を理由に、無理を承知で魚や森林を過剰に利用し、実際には雇用と債務返還の基盤である自然システムを危機に陥れてしまう。既知の資源を不注意に浪費し続けながら、もっと多くの資源を捜し求める。資源不足に反応して上昇する価格を抑制したり、コストを環境や遠くに暮らす人々や将来の世代に押しつける。政治的に微妙すぎるという理由で人口増加の問題を議論しないままにする。・・・こうした対応(もしくは非対応)は、限界によって引き起こされた問題への取り組みを否定するものであって、間違いなく時間とともに問題を悪化させる。

二つ目の対応は、限界からくる圧力を、根本的な原因には手をつけず、技術もしくは経済的解決策で緩和しようとするものである。たとえば、自動車の走行距離あたりの汚染排出量や、発電1kw当たりの汚染量を削減する。さらなる資源を捜し求め、資源をより効率的に利用し、資源をリサイクルし、ある資源を別の資源で代用する。下水処理や治水、土地の施肥など、これまで自然が果たしていた機能を人間の資本や労働で代替する。・・・これらはただちに必要な方策ではあるが、殆どは一部の圧力を一時的に軽減するだけで、その根本にある原因をどうこうするものではない。

三つ目の方法は、一歩さがって、現在の社会システムの構造そのものを変える必要があるという事実を認めることである。
    (引用終わり)

勿論、3つ目の方法が最善の方法で、二つ目の方法はひとつ目の方法よりはましだけれど、第一、第二の方法は共に根本解決にはならないという主張です。私も一つ目の対応と二つ目の対応は大差ないと考えます。場合によっては、第二の対応のほうが、問題がより深刻になると考えます。第一の方法よりも被害が表に出てくるのも遅く、問題の先送りの期間が長くなり、問題はより肥大化し破局の局面で助かる可能性もより低くなるかも知れない・・・とも考えます。兎も角、ここのサイトでは、一つ目の対応と二つ目の対応は区別しておらず、三つ目の方法意外は根本解決作にはならない、問題の先送り、肥大化、深刻化となり、文明崩壊に至るしかない・・・と、繰り返し主張してきました。

さて、本書は1992年に発行された本ですが、それから20年以上も経ったのに、日本をはじめ世界の殆どの国が、いまだに第一、第二の方法で対応しようとしています。第三の方法・・・現代のシステム構造では不可能だから変えなければならない・・・という合意には至っていません。
本書『限界を超えて』Beyond The Limits の前のほうの章には、限界を超えた地点からの引き返しの実例として、オゾン層破壊の例が挙げられています。オゾン層破壊に対し世界的に協力して対処し、かなりの効果を挙げた・・・のような記述です。しかし私は、この対応も、二番目の対応・・・小手先の解決策に過ぎず、問題の深刻化までを先送り出来たとしても、根本解決には至っていないと考えます。

3つの対応に目を通すと、現代社会はいまだに一つ目、二つ目の対応で言及されている「愚かな」対応が、脈々と続いていることを再認識させられます。二つ目、三つ目に近い対応をしているようでも、それは見せ掛けで、実質一つ目の対応、若しくはそれ以下の愚かな対応になっている例も枚挙に暇が御座いません。例えば、自動車の燃費向上をして、補助金まで出して自家用車を買わせて使わせ、公共交通機関を潰しています。エコ換え、エコポイントと称して電化製品をより大きな製品に交換し、より資源を浪費しています。太陽光発電、風力発電等の代替エネルギーもその類で溢れています。
アベノミクスの成長戦略なんて、最悪の対応の見本市みたいなものです。第一の対応を読んで、アベノミクスはそのまま、若しくはもっと酷いと感じるのは私だけでしょうか。アベノミクスが低レベルだと感じるのは、第一の対応に記されている、「兆候をごまかし、否定し、混乱させる方法」はアベノミクスの場合、誤魔化しているのではなく、そこまで考えが及ばないのだと思われるからです。「成長の限界」「持続可能な限界」という概念自体がないとしか思えません。その意味で確信犯と言えます。具の極みと言えましょう。未来予測はあてになりませんが、アベノミクスに関しては、必ず失敗する・・・と言えるでしょう。実際には成長には限界があるのですから・・。

日本に限らずアメリカ然り、中国然り、インド然り・・・他の多くの国も殆どがまだまだ第三の対応に舵を切る話が出ていません。物質、エネルギー、経済・・・のフローは成長の限界を既に超えています。20世紀後半に超えたと考えられています。破局に至るのは時間の問題です。破局の兆候もそこここに沢山現れています。それなのにまだこのような愚かな対応をとって問題を先送り肥大化、深刻化しているのであれば、いっそのこと、もっと顕著に確認出来る前兆・・・人々が恐怖心を抱く前兆が始まって、大半の人が現在のシステム、経済成長志向が愚かであることに気付き、一気にシステム変更したほうが良いとさえ思えます。そうなれば経済成長の洗脳から一気に抜け出し、大きく持続可能な方向に舵を切るでしょう。・・・しかし非常に大きな犠牲は避けられないでしょう。始まった崩壊は歯止めが聞かない可能性も高いでしょう。システムにはタイムラグが内在していますから、手遅れになって仕舞う危険性もあります。どこまで犠牲が大きくなるか・・・絶滅は避けられるか・・・という問題になりましょうか。21世紀の現在でも、まだ第三の方法にシフトする合意が出来ていない事に戦慄を覚えます。
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【2014/05/23 00:01】 | 都市/文明 トラックバック(0) |

現代社会と江戸時代
guyver1092
 この記事に関して、現代社会と江戸時代を比べてみるとよくわかりますね。現代はほとんどの対策が1で、緑の革命等が2ですね。
 対して江戸時代は2で時間を稼いで、3を主にしていますね。江戸時代の2は、かまどの改良、干鰯の利用、遠洋漁業、植林でしょうか。3は一人当たりの木材利用の上限を定めたこと、晩婚化等で人口抑制したこと等ですね。
 3は行わなければなりませんね。しないと確実に文明崩壊が未来に待ち受けている事でしょう。

Re:現代社会と江戸時代
雑草Z
    guyver1092さん

 なるほど,現代社会と江戸時代を比べてみると、現代日本の対応の愚かさが嫌と言うほどわかりますね。

>現代はほとんどの対策が1で、緑の革命等が2

おっしゃる通りです。しかし別の見方をすれば、緑の革命も、実は欧米の途上国支配が目的だったかも知れませんね。つまり、エコ替えの類かと・・・

>江戸時代の2は、かまどの改良、干鰯の利用、遠洋漁業、植林でしょうか。

遠洋漁業は別として、その他の対応は、緑の革命よりも遥かに優れてますね。

>3は一人当たりの木材利用の上限を定めたこと、晩婚化等で人口抑制したこと等ですね。

ここまで江戸時代の人々が出来たのは、素晴らしいです。民主主義では無くて封建制度のなせる業でしょうか?現代人も出来る筈ですね。・・・金融資本主義では無理でしょうか?
正当な恐怖心は必要でしょうね。

>3は行わなければなりませんね。しないと確実に文明崩壊が未来に待ち受けている事でしょう。

その通りですね。現代社会が出来ないとすれば、その理由をguyver1092さんはどうお考えでしょうか?

もう一つご意見を御伺い致しますが、アベノミクスは、本文に書いたように、
>「成長の限界」「持続可能な限界」という概念自体がない

とおもわれますか?、安倍総理自体はそんな概念ないと思いますが、取り巻きの経済学者、財界連中もそんな低レベルの輩のそろい踏みでしょうか???
兎も角高度経済成長時代の遺物はさっさと引退させる事ですね。

Re:Re:現代社会と江戸時代
guyver1092
 私の考える、現代社会が3の対策をとれない理由は、排水口が取水口の下流にあること、会計法により思考が制御され(貨幣という道具に支配され欲ボケしている)、何が最も大切かが分からなくなっていることと考えています。
 アベノミクスには、私も「成長の限界」「持続可能な限界」という概念自体がないと考えています。安倍総理は、日本人の、豊かになりたいという欲望に付け込んで、破滅への道を、豊かになるための道と思い込ませることに成功しました。これは、1で言う、ごまかし、否定し、混乱させることそのものと感じます。

Re:Re:Re:現代社会と江戸時代
雑草Z
    guyver1092さんの言う通りでしょうね。

>排水口が取水口の下流にあること

なるほど、全くご指摘の通りです。排水溝が致命的な汚染をしていても、取水口はいつもきれいなところを探して水を取り入れるのが現代流エゴイズムでしょうね。

>会計法により思考が制御され(貨幣という道具に支配され欲ボケしている)

そうか、会計法が強欲を助長するのですね。

>何が最も大切かが分からなくなっていること

結局江戸時代よりも遥かに愚かだと言う事ですね。

>破滅への道を、豊かになるための道と思い込ませることに成功しました。

多分、安倍自身は、破局への道だとは考えが及ばないのだろうし、全員でないにしろ、日本全体は豊かになると信じているのでしょうね。思考力無さ過ぎです。


、会計法により思考が制御され(貨幣という道具に支配され欲ボケしている)、何が最も大切かが分からなくなっていることと

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この記事へのコメント
現代社会と江戸時代
 この記事に関して、現代社会と江戸時代を比べてみるとよくわかりますね。現代はほとんどの対策が1で、緑の革命等が2ですね。
 対して江戸時代は2で時間を稼いで、3を主にしていますね。江戸時代の2は、かまどの改良、干鰯の利用、遠洋漁業、植林でしょうか。3は一人当たりの木材利用の上限を定めたこと、晩婚化等で人口抑制したこと等ですね。
 3は行わなければなりませんね。しないと確実に文明崩壊が未来に待ち受けている事でしょう。
2014/05/25(Sun) 20:32 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:現代社会と江戸時代
    guyver1092さん

 なるほど,現代社会と江戸時代を比べてみると、現代日本の対応の愚かさが嫌と言うほどわかりますね。

>現代はほとんどの対策が1で、緑の革命等が2

おっしゃる通りです。しかし別の見方をすれば、緑の革命も、実は欧米の途上国支配が目的だったかも知れませんね。つまり、エコ替えの類かと・・・

>江戸時代の2は、かまどの改良、干鰯の利用、遠洋漁業、植林でしょうか。

遠洋漁業は別として、その他の対応は、緑の革命よりも遥かに優れてますね。

>3は一人当たりの木材利用の上限を定めたこと、晩婚化等で人口抑制したこと等ですね。

ここまで江戸時代の人々が出来たのは、素晴らしいです。民主主義では無くて封建制度のなせる業でしょうか?現代人も出来る筈ですね。・・・金融資本主義では無理でしょうか?
正当な恐怖心は必要でしょうね。

>3は行わなければなりませんね。しないと確実に文明崩壊が未来に待ち受けている事でしょう。

その通りですね。現代社会が出来ないとすれば、その理由をguyver1092さんはどうお考えでしょうか?

もう一つご意見を御伺い致しますが、アベノミクスは、本文に書いたように、
>「成長の限界」「持続可能な限界」という概念自体がない

とおもわれますか?、安倍総理自体はそんな概念ないと思いますが、取り巻きの経済学者、財界連中もそんな低レベルの輩のそろい踏みでしょうか???
兎も角高度経済成長時代の遺物はさっさと引退させる事ですね。
2014/05/27(Tue) 00:28 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
Re:Re:現代社会と江戸時代
 私の考える、現代社会が3の対策をとれない理由は、排水口が取水口の下流にあること、会計法により思考が制御され(貨幣という道具に支配され欲ボケしている)、何が最も大切かが分からなくなっていることと考えています。
 アベノミクスには、私も「成長の限界」「持続可能な限界」という概念自体がないと考えています。安倍総理は、日本人の、豊かになりたいという欲望に付け込んで、破滅への道を、豊かになるための道と思い込ませることに成功しました。これは、1で言う、ごまかし、否定し、混乱させることそのものと感じます。
2014/05/27(Tue) 20:56 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:Re:Re:現代社会と江戸時代
    guyver1092さんの言う通りでしょうね。

>排水口が取水口の下流にあること

なるほど、全くご指摘の通りです。排水溝が致命的な汚染をしていても、取水口はいつもきれいなところを探して水を取り入れるのが現代流エゴイズムでしょうね。

>会計法により思考が制御され(貨幣という道具に支配され欲ボケしている)

そうか、会計法が強欲を助長するのですね。

>何が最も大切かが分からなくなっていること

結局江戸時代よりも遥かに愚かだと言う事ですね。

>破滅への道を、豊かになるための道と思い込ませることに成功しました。

多分、安倍自身は、破局への道だとは考えが及ばないのだろうし、全員でないにしろ、日本全体は豊かになると信じているのでしょうね。思考力無さ過ぎです。


、会計法により思考が制御され(貨幣という道具に支配され欲ボケしている)、何が最も大切かが分からなくなっていることと
2014/05/27(Tue) 23:11 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
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