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2013-12-11 00:02
地球環境問題が叫ばれる中で、経済学会は勿論、環境経済学を論じる学者の中でもタブーのように論じられていなかった重要なテーマが「自由貿易論」です。・・・つまり、自由貿易をすすめる資本家、多国籍企業の傀儡である各国政府や(戦後のGATTからの流れを汲む)WTO[世界貿易機構]の意向に反するからタブー視されてきたのでしょう。
物資を大量に移動し、生産することを可能にした石油文明の出現と、「自由貿易」という世界規模での経済のボーダーレス政策は、経済規模を飛躍的に拡大させましたが、同時に廃棄物を一挙に増加させました。これが地球規模での環境問題の根本原因であることは明白です。経済のボーダーレス化が物質循環を危険なまでに攪乱しているのです。勿論現在日本で問題になっている、地域経済協定の一つと考えられるTPPもこの流れの一貫です。

戦後のGATT体制からWTOへの世界の流れを、日本政府は歓迎してきました。外務省のホームページには、

日本が戦後の復興期から今日の発展を遂げたのは、GATT(WTOの前身)体制の下で自由貿易が推進され、その恩恵を受けてきたことが大きな要因です。現在においても日本経済は貿易に大きく依存しており、貿易の自由化を進めることは、日本がこれまでに築き上げてきた経済力を維持・発展するために必要であるといえます。
各国が、自国の経済を守るために高い関税や多くの規制を設定して輸入を制限すると、世界の貿易の流れが妨げられてしまいます。関税を低くし、規則等の条件を減らすことによって、貿易の流れがスムーズになれば、各国の輸出入は増え、多くのビジネスチャンスが生まれる一方、消費者である私たちにとってもより安いものが手に入りやすくなります。
と記されています。
WTOは、経済のボーダーレス化の為にあらゆる関税や非関税障壁を取り除こうとしてきました。世界の自由貿易システム化を狙ったGATT体制からWTOへの流れは、正に自己増殖する資本主義の要請でした。言い換えれば、金融資本家、多国籍企業など、自由貿易で金を儲けようとする人々の強欲に他ならないでしょう。一般の人々の多くが、世界規模の(価格)競争を望んでいるとは思えません。・・世界の流れがそう仕向けられてしまったから、対応を迫られていると言った方が実情に合うでしょう。GATT体制が求めたものは、地域や国の異なる文化や制度、考え方、生き方の破壊と画一化でした。『生産の比較優位』という単一価値観による世界統一です。「関税障壁」という意図的にネガティブな言葉で表された国毎に定める関税は、実はコストの外部化に対する禁止則として働く、環境を守る為に大切な防護壁だったのです。【政府の役割】で述べたように、国民の健康を守り、環境を保全するために、積極的に関税や非関税障壁という「国際間の禁止則」を設定することこそが、独立国の政府の国民に対する義務なのです。

自由貿易の拡大推進は、金融資本家や多国籍企業に公的援助をすることであり、政府がすべき事ではありません。逆に国際間で政府がすべき重要な仕事は、海外資源の収奪を行っている多国籍企業への禁止則の設定と廃棄物の越境への禁止則の設定です。
生産の比較優位を求めて、海外へのコスト外部化を図ること(外国に廃棄物を持って行くことなど)は、地球全体で考えれば環境にダメージとなるばかりです。自由貿易は、ごく一部の強欲な資本家を儲けさせるために、地球環境を破壊し続けているのです。

自由貿易を阻止する方法は、色々考えられるでしょうが、非常に有効な一つの方法は石油のコストを高くすることでしょう。石油価格の数倍の石油使用税をとればいいのです。それは法外な・・・と思われる方は認識が甘いと言えましょう。石油やその生産物による環境汚染のコストを考えれば、石油の環境負荷税は現在の価格の数倍以上が妥当でしょう。海外から石油を使って輸入する方が、国内で作るよりも低コスト・・・って、狂気の沙汰だと感じるのは私だけでしょうか?・・・兎も角、輸入の為の(見かけの)輸送コストが安いと言うことは、素晴らしいことでも何でもなくて、コストを外部化しているだけなのです。即ち、地球環境、生態系に打撃を与える事なのです。投入するエネルギーの浪費と汚染物質の廃棄を伴っているのです。

市場経済にとって、貿易障壁は、障害ではなく、必要な防護壁なのです。

参考文献
  循環の経済学  第2章 自由則と禁止則の経済学   多辺田 政弘 著
 

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【2013/12/11 00:02】 | 社会・経済 トラックバック(0) |

安い石油は麻薬
guyver1092
 安い石油と言う麻薬を使って貿易をすれば、条件さえ整えば大もうけできるでしょうが・・・
 いつまでもその条件がそろっているとは限りません。既に日本は自由貿易をしても儲けられる状況にないというのが私の認識です。
 この一時的に出た利益よりも、はるかに大きな代償を払っていることを日本人は認識すべきですね。すなわち生物を養える健全な生態系を支払ってしまっているということです。

Re:安い石油は麻薬
雑草Z
そうですね。安い石油は正に麻薬です。そして、その安さは、外部コスト化・・・即ち、石油による環境汚染の代償は外部に負わせているからこその安さです。汚染など環境負荷のコストを内部化すれば、殆どの産業で、石油の使用は割に合わないほど高コストになるでしょう。・・槌田敦氏の言うように、外部コストが分かる時期はタイムラグがあるので、コストの内部化は困難でしょう。

>既に日本は自由貿易をしても儲けられる状況にないというのが私の認識です。

私も同じ認識です。自由貿易は、欧米中心の多国籍企業が儲けるためであって、日本は「カモ」の一つでしょう。自由貿易とは少し異なりますが、(本質は同じ)TPPでも日本はカモにされるでしょうね。

>この一時的に出た利益よりも、はるかに大きな代償を払っていることを日本人は認識すべきですね。

多くの人が認識し始めているでしょうが、旧態依然とした強欲な財界とその傀儡の政治家がどうしようもありません。一刻も早く第一線から退いて頂くしか無いですね。・・・間に合いそうにありませんが、痛手を広げないように・・・。

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この記事へのコメント
安い石油は麻薬
 安い石油と言う麻薬を使って貿易をすれば、条件さえ整えば大もうけできるでしょうが・・・
 いつまでもその条件がそろっているとは限りません。既に日本は自由貿易をしても儲けられる状況にないというのが私の認識です。
 この一時的に出た利益よりも、はるかに大きな代償を払っていることを日本人は認識すべきですね。すなわち生物を養える健全な生態系を支払ってしまっているということです。
2013/12/12(Thu) 21:12 | URL  | guyver1092 #-[ 編集]
Re:安い石油は麻薬
そうですね。安い石油は正に麻薬です。そして、その安さは、外部コスト化・・・即ち、石油による環境汚染の代償は外部に負わせているからこその安さです。汚染など環境負荷のコストを内部化すれば、殆どの産業で、石油の使用は割に合わないほど高コストになるでしょう。・・槌田敦氏の言うように、外部コストが分かる時期はタイムラグがあるので、コストの内部化は困難でしょう。

>既に日本は自由貿易をしても儲けられる状況にないというのが私の認識です。

私も同じ認識です。自由貿易は、欧米中心の多国籍企業が儲けるためであって、日本は「カモ」の一つでしょう。自由貿易とは少し異なりますが、(本質は同じ)TPPでも日本はカモにされるでしょうね。

>この一時的に出た利益よりも、はるかに大きな代償を払っていることを日本人は認識すべきですね。

多くの人が認識し始めているでしょうが、旧態依然とした強欲な財界とその傀儡の政治家がどうしようもありません。一刻も早く第一線から退いて頂くしか無いですね。・・・間に合いそうにありませんが、痛手を広げないように・・・。
2013/12/12(Thu) 23:54 | URL  | 雑草Z #SAV8FvZY[ 編集]
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