雑草の言葉

資本主義の終焉=ろうそくの燃え尽きる瞬間

2014/08/05
Economic Fascism 25
最近、水野和夫という経済学者の存在を知りました。彼の主張の核心は「資本主義は、利潤率が2%を下回る期間が長期化すると、資本主義が維持できなくなり、資本主義が終焉を迎えることである」です。
 私の知る限り、資本主義の終焉を主張したのはローマクラブ、ジョージェクス・レーゲン等のエントロピー派経済学者たち、ラビ・バトラ等ですが、水野氏は証券会社出身で、バリバリの経済人であった筈が、資本主義=拡大再生産の限界が来るという結論を導き出したという点で画期的な人物と考えます。
 彼がおかしいと最初に感じたのは、10年国債の利回りが2%を下回った1997年で、その後、ITバブルが起きても、小泉政権で戦後最長の成長を経験しても、利回りは2%を超えなかったことから、従来の景気循環と異なる資本主義の異変が始まったと感じたそうです。彼は、過去の歴史に着目し、過去の利子率が2%をきった時代と場所、その事態背景を分析した結果、資本主義の終わりが始まることを確信したそうです。
 なぜ利子率が2%を切ると、資本主義が維持できなくなるのでしょうか? 理由は、利潤率が2%を下回ると、実質の利益が無くなるからだそうです。実質の利益がないということは、株主に配当を払えなくなり、配当を払えないということは、だれも出資してくれないということになり、ここまでくれば、会社は存続が不可能になるということです。
 さて、その状況で資本が行うことは何でしょうか。過去の歴史からみると、新しい周辺を見つけることなのです。過去、2%以下の金利を記録したのは、16から17世紀のイタリアジェノバです。この当時、南米から銀が大量に流入していましたが、この銀の投資先が無い状態でした。具体的には、その当時の最先端の投資先はワインの製造でしたが、この当時のイタリアは、山の頂まで全てブドウ畑ばかりになっていたそうです。ヨーロッパで投資する先が無くなった後、覇権はイギリスに移ります。理由はイギリスの海運の能力です。優秀な海運能力により、ヨーロッパの外に周辺を作り出すことに成功し、ここに投資することにより、資本主義を存続させることに成功しました。
翻って現在は、すでに全地球に資本主義が広まっており、過去の海の外の世界に匹敵する、資本主義を維持できるほどの物質的周辺はもはやないのです。
その状況で資本家が行ったことは、新たな周辺としての電子・金融空間の創設です。具体的には、ITバブル、住宅バブルのためのCDSなどの金融商品、この金融商品を作り出すための、世界恐慌で禁止されたはずの、銀行と証券会社の一体化の許容等です。
しかし、新たな周辺とは言っても、作り出した空間は、現実にある世界を基礎に置いています。現実の何かから利益を吸い上げなければそれこそ絵に描いた餅となってしまいます。現実の社会で、電子金融機関の利益のために犠牲となったのは主に雇用者です。大部分の雇用者である中間層の取り分を、資本家の利益として付け替えたのです。これがアメリカでのサブプライム層、日本の非正規労働者なのです。また、国家としてはEUでのギリシャ、キプロスです。
また、水野氏は指摘していませんが、新たな投資機会として、官の行ってきた福祉や、水道のような公共の仕事の民営化等も新たな周辺の創出でしょう。
 資本家は、資本主義を存続させるため、新たな周辺を作り出しましたが、やはりというべきか、無から有を作り出すことはできず、リーマンショックが起きます。



 上記の知恵袋を読んで、当時の特集番組を思い出しましたが、永遠に土地が値上がりするとの前提の下、本来危険なサブプライム層に対する債権を、危険でないと思い込ませるトリックを使ったということなのでしょう。現実は、土地の需給、及びサブプライム層の返済能力という現実の世界の制限の前に、トリックは破綻ました。
 結果、作り上げた電子・金融空間も縮小に転じてしまいます。この付けを、結局は政府に押し付けましたが、バブルを作っては、その付けを政府に永遠に押しつけ続けることは不可能です。政府が付けを負担できなくなったときに、世界の経済秩序は、完全崩壊するのでしょうか。
 さて、この資本主義の死の前兆の利潤率の低下はいつから始まったのでしょうか。水野氏はこの始まりを、1974年と考えています。1970年代はオイルショックと、ベトナム戦争の終結がありました。この二つは、近代資本主義の大前提である、エネルギーコストの普変性と周辺の拡大、即ち、資本主義の及ぶ範囲の拡大が不可能になり始めたことを意味しています。
また、この時期は奇しくも、槌田敦氏の言う、最終財と資源の消費量の比例関係が崩れた=生産システムのエントロピーの増大が無視できなくなり始めた時期とほぼ一致しています。生産システムのエントロピーが増大するということは、技術革新による効率のアップが出来なくなったということでしょう。資本主義の前提の破綻と、技術革新の限界が同時に来れば、やはり、この時期に資本主義の終わりが始まったのは真実と考えます。
 資本主義の後の経済システムについて、水野氏は明確には語っていません。ただ、このシステムを構築するには定常状態のシステムである必要は認識しています。私として残念に思うのは、水野氏は、日本の現在のレベルでの定常状態を前提に考えていることです。現在の経済レベルが、地球の生産力の範囲であればその通りでよいでしょうが、現在日本のエコロジカルフットプリントは地球の大きさを超えているのです。地球の中の日本という大きさは、現実世界の制限であり、絶対に無視してはいけない制限なのです。
 私が以前、資本主義後の経済システムについて考えてみたのが、 【化石燃料のなくなった後の経済システム
です。
 私は、人類は過去に定常状態の社会システムで生活をしてきていたのですから、あまり考え込まずとも過去のシステムに近いものを作ればよいだけであると考えています。注意すべき点は、経済成長を前提とした、会計基準は、経済成長しないように設計したものである必要があると考えます。貨幣を固定出来た太陽エネルギーを基準に発行すれば、自然に正しいシステムになる気はしていますが。
 どこで読んだかは記憶していないのですが、ラビバトラは、日本から資本主義の次のシステムが始まると予想したそうです。世界が破綻する前に新たなシステムが出来れば、文明崩壊は回避できるかもしれませんね。


****以上、いつもコメントを頂いている HNguyver1092さんに執筆して頂いた記事です。********
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雑草Z

過去の定常社会システム

 副タイトル、『ろうそくの燃え尽きる瞬間』はインパクトがありますね。今日、まさにその瞬間が訪れようとしています。 

実はこの7月に【金融業の終焉】と言うタイトルの記事を書きましたが、他の記事を優先にしているうちにまだアップしていない状況です。8月中にはアップしますので、この記事と比べてみたいです・・・と言うか当方の記事はやはり金融業に焦点を当てていますので、根底にあるものは同じでも、内容はかなり違います。こちらの記事のほうがより包括的です。
 兎も角、21世紀の早い時期(目前)に金融資本主義は崩壊するという事で一致していますね。

この記事の最後の部分に、素晴らしい提言がさらりと述べられています。まさに目から鱗の、最高の部分です。

>人類は過去に定常状態の社会システムで生活をしてきていたのですから、あまり考え込まずとも過去のシステムに近いものを作ればよいだけであると考えています。

まさにその通りです。本来、持続可能な社会像を色々模索する必要はない筈ですね。愚かな人間が軽率に持続可能な定常社会を壊してしまったのが現代ですね。・・・まだほんの百年程度・・・過去の定常社会に戻ればいいだけです。非常に重要な考えです。この事に関して記事を書くべきですね。今回の記事はこの部分だけで、最高の主題を持った記事であると感じます。

2014/08/05 (Tue) 11:58

爽風上々

水野和夫さん

水野和夫さんは証券会社に勤務のあと、大学に転進されていますが、その卓見には驚かされます。
私も2冊の本を読みましたが、著者の考えているとおりだとすると怖ろしくなります。

「もはや成長が望めない最大の理由はエネルギー価格の上昇」という著者の意見は私自身の持論とも一致します。少し心強くなります。

その書評は自分のブログに書いておりますのでよろしかったらご覧ください。
(爽風上々日記・読書記録)
http://d.hatena.ne.jp/sohujojo/20131004/1380834167

2014/08/06 (Wed) 13:40

guyver1092

Re:過去の定常社会システム

 過去の社会では、生産物は自己の維持のために消費して、余りが出た場合は会計の閉めの日に消費しつくしていたようです。あとは、この生産の量を、人類社会の入れ物である自然環境の再生産の範囲に抑えれば大枠が決まりますから、その範囲内なら基本的に何をしてもよいのではと考えます。
 経済を成長させようとするのなら、槌田敦氏の言うように、この自然の再生産能力を大きくする=自然環境を豊かにすればよいだけだと考えます。

 PS 【金融業の終焉】楽しみにしています。

2014/08/06 (Wed) 20:12

guyver1092

Re:水野和夫さん

 始めまして。水野さんは、証券出身であるにもかかわらず、資本主義を冷徹に評価しているところがすばらしいですね。普通の日本人なら、贔屓の引き倒しで、理論が破綻してしまうところですが・・・
 私が現在読んだことのある水野さんの本は「資本主義の終焉と歴史の危機」だけですが、少しずつ読んでいこうと考えています。ちなみにこの本の中では、経済成長が出来なくなった理由は、地球上に資本主義の広がるためのフロンティアが無くなってきたためと述べられていますが、「終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか」では、エネルギー価格の上昇であると述べておられるのでしょうか。
 資本主義が終わるのは、それほど恐れることはないと私は考えています。理由は、最近の研究成果によると、資本主義が始まる前の日本はそれほど不幸な社会ではなかったからです。現代は、江戸時代よりも知恵の蓄積が多くなっています。正しく知性を働かせれば、石油が無くなった後でも、江戸時代よりもましな生活はできると考えます。
 

2014/08/06 (Wed) 21:25

爽風上々

水野さんの著書

私が読んだ水野さんの著書もまだ2冊だけです。以下にその要約を記しておきます。(もちろん要約の責任は私にあり、適切ではないかもしれません)

「人はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」
 グローバル企業は新たな帝国となっている。新帝国主義。これまでの近代資本主義とはまったく異なる秩序を求める。
 これまでは先進国がそれ以外の国から収奪するという構造だったのが、国の中に収奪構造をつくる。大企業と中小企業の関係も変わり、共存関係から収奪構造になってしまう。
 労働分配率は下がり続け、収入の二極化はさらに拡大するので世界的なテロの蔓延は防げない。
 マネーサプライでの政府の経済運営をしても自国に投資が落ちるとは限らない。つまり各国政府は自国への経済への影響力を失ってしまった。
 成長至上の近代モデルは通用しなくなったのでドメスティック経済圏では成長せずに続けていくという定常モデル、すなわち新中世主義が取りうるモデルである。

「終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか」
 近代の入り口の16世紀も低金利が続いていたが、新大陸発見、つづいて化石燃料使用が始まり資本主義の拡大が続く近代が始まった。しかし、石油ショックが起こりそのような近代は終焉が始まった。
 たまたまコンピュータの発展が起こったためにITが発達して「電子・金融空間」が作られたために大きな発展を遂げたが、それは「バブル」にすぎずリーマンショックで終わりを告げた。
 もはや成長が望めない最大の理由は石油をはじめとするエネルギー価格が極端に上昇したことによる。
 1バレル200ドル以上になると現在の経済構造では作れば作るほど苦しくなる。燃料価格が上がると削れるところは人件費しかなく、際限ない賃下げが続き中間層がどんどん没落していく。

2014/08/08 (Fri) 09:29

雑草Z

『爽風上々日記』訪問させて戴きました。

>1バレル200ドル以上になると現在の経済構造では作れば作るほど苦しくなる。燃料価格が上がると削れるところは人件費しかなく、際限ない賃下げが続き中間層がどんどん没落していく。

これぞ資本主義の末期症状を示す酷い典型例ですね。強欲な金融資本家が醜態を晒しながら矛盾だらけの資本主義を持続させようと次々に公正でない汚い方法に打って出ている資本主義の末期ですね。
リンクのページの読書記録「終わりなき危機、君はグローバリゼーションの真実を見たか」に書かれていらっしゃるように、アベノミクスは傷口を広げるだけですね。

++++++++++++++++  ++++++++++ +  +++++

ところで、
「爽風上々」と言うHNを見た時は、もしや・・?と思いました。コメントに

>「もはや成長が望めない最大の理由はエネルギー価格の上昇」という著者の意見は私自身の持論とも一致します。

とあったので、おそらくそうだろうと思いながら、『爽風上々日記』訪問させて戴きました。読書日記以外のタイトルをざっと見せて戴いたところ、ちょっと「らしくない意外な」記事もあったので「別人かな」とも思いました。しかし、エネルギー関連の記事もいくつかあり、いくつかを流し読みさせて戴いたところ、オイルピーク関連の事やEPR,EPT勿体ない学会などについても描かれており、内容的に確信致しました。
かつての常連で、guyver1092 さんくらい沢山のコメントを下さったHN 上々さんですね!?・・・お久し振りのコメント有難う御座います。感謝致します。
以前議論した事などで、その後、上々さんの読みのほうが当たっていたことがあったなあ・・・と感じていたところです。また、色々議論したいですね。上々さんのブログも訪問させて戴きます。
爽風上々さんの読書量の豊富さにも驚きです。一日一冊くらいの割合で読んでいらっしゃいますね。興味ある本の書評、参考にさせて頂きます。お奨めの本をいくつかご紹介いただければ幸いです。
 これからも宜しくお願い致します。

2014/08/08 (Fri) 22:04

guyver1092

Re:水野さんの著書

 要約ありがとうございます。水野氏の進化がよくわかりました。
 水野氏の現在の考えについて、私が不足と考えているのは、日本社会の定常状態を現在のレベルでと考えているところです。人類社会の定常状態は、地球の再生能力範囲内でないと破綻すると考えていますので、この点についてはいただけないと感じます。

2014/08/08 (Fri) 22:21

雑草Z

Re:Re:水野さんの著書

>guyver1092さん

>水野氏の現在の考えについて、私が不足と考えているのは、日本社会の定常状態を現在のレベルでと考えているところです。

本文にも明記されているこの部分は、私もguyver1092さんのおっしゃる通りだと思います。経済規模エネルギー消費量、人口・・・一端縮小しなければ定常状態には持ち込めないでしょう。それも一桁くらい減らさなければならないと思います。

2014/08/08 (Fri) 22:42

爽風上々

エネルギー定常状態

この点については以前からの持論ですが、太陽エネルギーの流れの総量(貯蔵分は含まず)のみで賄うことができるだけというのが上限とすべきだと考えます。

それは計算上はかなりの量になるわけですが、そこを捉えて太陽エネルギー変換のみで人類の必要エネルギーは十分まかなえるなどと唱える人々も出てくるわけです。
もちろん、太陽エネルギーは薄く広く流れてくるので、使えるような形で捕捉するためには何らかの装置が必要となります。

これは全くの例え話ですが、もしも小雨だけが水分供給であり、それを地面に落ちる前にすべて捉えなければ使えないとしたら、その水は使えるでしょうか。大掛かりなプールのような装置をコンクリートや鉄材を使って作り、それでようやく少量の真水を得るのみです。
今の太陽光発電などというものにはその程度のイメージしか持てません。

しかし、どうも経済学者・評論家といった人々はそのような科学技術上の問題点の在処に気がつかず、一部の扇動科学者の口車に簡単に乗せられることが多いようです。

2014/08/09 (Sat) 20:57

guyver1092

Re:Re:Re:水野さんの著書

 雑草Zさんの言うとおり、人口×1人当たりの消費量で、ひとけたぐらいは減らす必要かなという気はします。(ヤマカンですが)
 太陽光を直接、ロスのない形でどこまで利用が出来るかにより、使える量は変わってくるでしょうが、現在の人類の技術では、ロスなく使えるのは太陽炉だけだそうです。太陽炉の類で集められる太陽エネルギーの使い道はどのようなものでしょうね。太陽炉の類は、蓄積という点で大きな問題があると考えます。

2014/08/10 (Sun) 09:31

guyver1092

Re:エネルギー定常状態

>この点については以前からの持論ですが、太陽エネルギーの流れの総量(貯蔵分は含まず)のみで賄うことができるだけというのが上限とすべきだと考えます。

 同じ考えですね。注意すべきことは、太陽エネルギー補足の技術それぞれのエントロピー発生です。よりエントロピー発生の小さな技術を使うことにより、より多くのエネルギーが使えることになります。この場合、人間がすべてを使いきるという選択は、人類社会の入れ物である自然環境を破壊することになるので禁止ですし、動力、電力は蓄積という点で問題がありますね。私の知る限りでは、植物による光合成が主たる技術という気はします。

2014/08/10 (Sun) 09:42

雑草Z

Re:Re:エネルギー定常状態

>太陽エネルギーの流れの総量(貯蔵分は含まず)のみで賄うことができるだけというのが上限とすべきだと考えます。


地球は、事実上ほぼ閉じた系・・・外部とエネルギーの交換はするが、物質の交換はしない・・・ですから、持続可能な代替エネルギーは、太陽のエネルギーを使うしかあり得ない
と言う基本を多くの人が認識すべきですね。

この辺りはこのブログでも初期より述べてきましたしguyver1092さんとも同意しているところです。更に地上に降り注ぐ太陽エネルギーの密度の小ささ、稀薄性、guyver1092さんのおっしゃるようにエントロピーの事などを考えれば、太陽エネルギーを電力に置き換える為に工業的設備を整えるのは、EPR的にも難しいし、出来てもほんの数%でしょうし、生態系などを考えればそれ以上やるべきでは無いですね。一番有効なのは勿論光合成です。だから人力をもっと活用すべきです。そのような科学こそ必要な科学でしょう。
だからエネルギー使用量を現在の浪費レベルから極端に減らさなければなりません。
 以上、カテゴリー【太陽エネルギー】で論じています。

2014/08/10 (Sun) 10:27

雑草Z

トリック景気

    guyver1092さん

>小泉政権で戦後最長の成長を経験しても、利回りは2%を超えなかった

この景気は、高度経済成長時代やバブル時代と違って、多くの人が「好景気」を実感出来ませんでしたね。私も「えっ!戦後最長の景気??」って感じでした。数値の上だけの景気に感じられました。しかし、それでも今よりはずっとまともでしたね。
アベノミクスの景気演出は詐欺レベルですね。湯水の如く財政投入して、景気を演出しているだけです。結局 guyver1092 さんがおっしゃっているように、低所得者層、中間所得者層から、高所得者層への利益の付け替えになっていますね。逆富の再分配とでもいいましょうか。
 これからもどんどんと「トリック景気」を作り出そうとするでしょう。
 guyver1092さんは「そのろうそくももう直ぐ燃え尽きる」と言っているわけですね!?

2014/08/12 (Tue) 12:14

guyver1092

Re:トリック景気

 「トリック景気」とはうまい表現ですね。アベノミクスの詐欺性がうまく表せていると思います。小泉時代は、おっしゃる富の逆配分による、企業だけの好景気で、中間層、低所得者層は、「痛みなくして成長なし」とのフレーズに騙され、自分が貧乏になるのを喜んでいましたね。
 ろうそくの燃え尽きるのは近いと考えていますが、10年20年のタイムスケールで考えています。本文にも書きましたが、バブルの付けを政府が負担できなくなった時が、燃え尽きる瞬間ではないかと考えています。

2014/08/12 (Tue) 22:32

雑草Z

Re:Re:トリック景気

>小泉時代は、おっしゃる富の逆配分による、企業だけの好景気で、中間層、低所得者層は、「痛みなくして成長なし」とのフレーズに騙され、自分が貧乏になるのを喜んでいましたね。

アベノミクスは、額面上の数値や(やらせ)統計上の数値を見せられて、消費税などによって実質所得減になっているにも拘わらず、アベノミクスをありがたがっているのでしょうか?実質、富裕層に所得を付け替えられているのですがね。チープトリックですね。
 このトリックが多くの庶民に見破られても、
 「国民生活は完全に防御されていて安全である、福島原発の放射能汚染水が完全に防御されているように・・・」
って言うのでしょうか?
次のトリックはどんなものでしょうか?・・・アベノミクスである限り、スタップ細胞のようなチープトリックであることは間違いなさそうです。

2014/08/12 (Tue) 23:11

guyver1092

Re:Re:Re:トリック景気

 今日のニュースで四月から七月までのGDPがマイナスだったと報道されました。また、支持率が少しづづ低下しているようです。だんだんと失望する者が増えてきたのではないでしょうか。ひょっとしたらチープトリックを仕掛ける時間がないかもしれませんね。

2014/08/13 (Wed) 21:43

でなしNo.146

次はオリンピック景気を作る予定。

非常に興味深い記事で、資本主義が成長を前提としている理由がわかりやすいと思いました。

また、市場を開拓しつくしたら「周辺」を探すというのも非常に納得いたします。

現在の開拓はアジアで、そのうちアフリカに行くと思われますが、日本国が狩場としてる周辺の一つとして、「未来の世代」があると思われます。

国債の発行は未来の世代が借金していることとほぼ同義ですから、増税しても足りなくてガンガン国債を発行して予算を作る財政状況は本当に狂っていると思います。

また、最近は東京オリンピックの開催が決まり、自民党が大好きな土建屋さんの業界が活発になっています。
(余談ですが、一定数の移民をこのタイミングで入れることも筋書き通りです。どこからともなく、労働力が少ないという声が上がり、移民受入が始まりますよ。)

また、東京への資本集中のいいわけもできますから、より一層経済の一極集中が起きて地域格差は広がると思います。

オリンピック景気を醸成して10%の消費税導入は決定的になっていますが、これで国債の発行が劇的に少なくなるわけがなくて、そもそも年金機構はじめ社会保障関係の制度が破綻しているんですから、焼け石に水ですね。

国債の発行は微減は期待できても、それ以上は難しいでしょう。


個人的には、社会問題先進国の日本から新しい成長を前提としないシステムを作り出さないといけないと考えています。

財政再建・外交問題・エネルギー問題はそれぞれで大切なことだと思いますが、その土台の部分の金融資本主義がもはや現実に合わないシステムということを認めて、新しいシステムを模索し現実に落とし込むことが喫緊の課題です。

2014/08/13 (Wed) 21:57

雑草Z

Re:Re:Re:Re:トリック景気

>チープトリックを仕掛ける時間がないかもしれませんね。

それなら、嬉しい事ですが、 でなしNo.146さんのおっしゃるところのオリンピック景気はもう作られ始めていますね。国の借金は更にどんどん膨れ上がるばかりでしょう。オリンピック前にろうそくが燃え尽きてしまった方がいいのかも知れません。
内閣支持率の発表も恣意的な感じがして信用出来ませんが、GDPに関しては、誤魔化せないのでしょうか?・・・内閣は消費税アップ後のGDPの減少は想定内だとか言ってるようですが、消費税アップ前にそんな想定は発表していないと思います。

2014/08/14 (Thu) 08:52

guyver1092

Re:次はオリンピック景気を作る予定。

 コメントありがとうございます。水野氏の言うには、すでにアフリカも開発がおこなわれており、ここが終わったらもうどこも無いとのことです。また、未来収奪は、資本主義の辺境云々以前から言われていますね。
 狂ったとしか思えない経済政策が目白押しですね。彼らが真に目指しているのは、破滅ではないかとの疑念は、支配者の価値判断基準への消せない疑問で書きました。
 経済成長しないシステムは必要ですね。私は地域通貨でゲゼル主義を採用し、その運用の中から作り出すのが一番の近道と考えています。

2014/08/14 (Thu) 22:10

guyver1092

Re:Re:Re:Re:Re:トリック景気

 安部内閣ではチープトリックを仕掛ける時間はないと考えていますが、次の内閣が自民党であれば、支配者は諦めずに仕掛けてくる可能性のほうが高いですね。
 選挙での選択肢は、経済成長に幻想を抱いている政党しかありませんのでお先真っ暗ですね。以前にも書きましたが、資本主義の延命という点での最良の選択肢は共産党と考えていますが、常識的に考えて日本人はそのような選択は取らないでしょうね。

2014/08/14 (Thu) 22:20

雑草Z

Re:Re:Re:Re:Re:Re:トリック景気

>安部内閣ではチープトリックを仕掛ける時間はないと考えていますが

 guyver1092 さんは、もう直ぐ(今年中?)に安部内閣は倒れると分析されているのですね!?・・・それは歓迎すべき事ですが、自分の失策を認められない安部はしぶといかも知れません。確かに安部がやってきた事は日本を崩壊に接近させてきた愚策ばかりで、馬脚もはっきり見えていますが、今でもごり押ししているのは、支える勢力が強いと思っているからでしょう。

>次の内閣が自民党であれば、

民主党も無理っぽいし(仮に政権を取れても駄目でしょう。)今は変わる勢力はなさそうですね。でもそのうち突然台頭するでしょう。次の選挙には無理か?

2014/08/15 (Fri) 10:00

guyver1092

Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:トリック景気

 トリックはトリックで真実にはなりませんから、必ず景気という形でばれると考えています。以前の消費税5%への増額で景気が悪化し、政権が倒れましたので、今回も景気悪化までの寿命と考えています。
 教育の賜物とは考えますが、日本人が経済成長教徒である限り、文明崩壊への道からの転換は不可能と考えています。

2014/08/16 (Sat) 20:19

雑草Z

Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:トリック景気

>以前の消費税5%への増額で景気が悪化し、政権が倒れましたので、今回も景気悪化までの寿命と考えています。

先のguyver1092さんのコメントにあるように

四月から七月までのGDPがマイナスだったと報道されました。年率換算では6.8%もの落ち込みを見せており、1-3月期に見せた「駆け込み需要」での+1.5%成長を完全に消し去っています。しかし日本経済新聞などは「消費税増税の影響軽微」の報道キャンペーンを展開してきて、この期に及んでもまだ続けそうな感じです。「これからオリンピック特需で景気が上向きになっる」とでも言うでしょう。結局報道機関は金融資本家の手先になり下がっています。傷口をますます開きそうです。本当に資本主義の末期症状ですね。

ただ、目先のデフレや不景気に怯えて、そんな「オリンピック景気に期待してしまう人々も多いのではないでしょうか?
政権が倒れるまで行けばいいですが、自民党では安部に劣らず酷い輩がいますね。

2014/08/16 (Sat) 23:17

guyver1092

Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:トリック景気

 ネタ本の「資本主義の終焉と歴史の危機」にもありましたが、資本側はバブルをどんどん仕掛けるそうですので、ひょっとしたらまた良いように装うことは可能かもしれませんね。そうなった場合、後の落ち込みは破壊的でしょうが・・・・
 未来のことは、よほど煮詰まっていないと完全な予測は難しいですね。

2014/08/19 (Tue) 20:25

雑草Z

Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:トリック景気

>資本側はバブルをどんどん仕掛ける

彼等は首が回らなくなるまでバブルを仕掛けるでしょうね。そして、ことごとくはじけて、その尻拭いとしてどんどん国のお金が投入されるでしょう。その度に金融資本家へのお金の付け替えが起こるでしょう。ただ、そのバブルもはじけるまでの期間はどんどん短くなり、流石ににバブルに踊らされる人間(=カモ)も減ってくるでしょうね。
 そして資本主義は終焉を迎えた時に、パラダイムシフトが出来るだけの余力、人類の生存環境が残っているか・・・が問題である事はこれまで議論した通りですね。

2014/08/19 (Tue) 21:30
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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